問1 気象庁は今秋から,火山の活動レベルを「5~0」の6段階で表し,周辺住民や自治体などが防災対策を講じられる仕組みを導入することとしているが,気象庁で「活火山」と呼んでいるのは,次のうちいずれか。
過去10,000年以内に噴火したことがある火山
過去5,000年以内に噴火したことがある火山
過去2,000年以内に噴火したことがある火山
過去1,000年以内に噴火したことがある火山
過去500年以内に噴火したことがある火山
問2 次は,憲法第33条の逮捕に対する保障についての記述であるが,誤りはどれか。
不法逮捕の禁止における「逮捕」とは,現行犯の場合を除き,権限を有する司法官憲が発する令状を必要とする「令状主義」を規定しているが,「権限を有する司法官憲」とは,裁判官のことをいう。
厳格な制約の下に,罪状の重い一定の犯罪のみについて,緊急やむを得ない場合に限り,逮捕後直ちに裁判官の審査を受けて逮捕状の発付を求めることを条件とし,被疑者の逮捕を認めることは,憲法第33条の規定の趣旨に反するものではない。
憲法第35条の「第33条の場合を除いて」とは,第33条による逮捕の場合,つまり,令状によって逮捕する場合と令状によらないで現行犯人を逮捕する場合を除いてという意味である。
不法捜索,押収の禁止における捜索及び押収は,「正当な理由に基づいて発せられ」かつ「捜索する場所及び押収すべき物を明示する」令状によらなければならず,捜索,押収が場所又は機会を異にするときは,各別の令状を必要とする。
憲法第33条で規定する「令状」とは,司法官憲が捜査機関に対して逮捕権限を付与する文書をいい,刑事訴訟法に規定する「逮捕状」がこれに当たるが,勾引状や勾留状等は,ここにいう「令状」には含まれない。
問3 所持品検査に関する,次の記述のうち誤っているのはどれか。
所持品検査とは,所持品を提示させて,これを検査する行為であり法的に明示された行為であり,職務質問に付随した活動である。
任意活動については,任意に行われる限りにおいて必要,相当な範囲で行うことができる。
所持品検査は,所持品について外見から観察すること,所持品について質問することは何らの問題なく可能である。典型的な所持品検査については,相手の承諾に基づいて検査することである。
相手の承諾のない所持品検査については,適法性に問題があるとされることがある。
極めて必要性が高いと判断されるような状況にある場合には,強制にわたらない限度で相手の承諾のない所持品検査が適法とされたこともある。
問4 次の事例において,甲と乙につきそれぞれ成立する犯罪の組み合わせのうち,正しいものはどれか。
甲は,かねてから対立関係にあった丙を痛い目に遭わせることを計画し,帰宅途中の丙を襲撃して約1時間にわたり主として腹部に殴る蹴るの暴行を加え,立ち去った。その直後,同じく丙と対立関係にあった乙がたまたま路上に倒れている丙を発見し,約30分にわたり顔面を殴打するなどの暴行を加えて立ち去った。その結果,丙は,かねてから患っていた心臓疾患が悪化し,3日後に死亡した。司法解剖の結果,甲,乙の暴行がなければ丙の心臓疾患は悪化しなかったことは判明したものの,甲・乙いずれの暴行が心臓疾患の悪化の原因となったかは分からなかった。
甲:傷害罪 乙:傷害罪
甲:暴行罪 乙:暴行罪
甲:傷害罪 乙:暴行罪
甲:暴行罪 乙:傷害罪
甲:傷害致死罪 乙:傷害致死罪
問5 深刻化する少年犯罪への対応のうち,誤っているのはどれか。
生活安全,刑事,交通の各部門が一体となり,事件検挙の強化,背後の暴力団の取締りはもとより,関係機関,ボランティアとの連携を強化して,少年の非行集団への加入阻止,構成員の離脱支援,立直り支援を強力に推進することにより,非行集団の解体補導を図る。
少年の立直り対策の推進のため,専門的知識を有する職員による警察独自の少年サポートチームを編成する。
新たに制定された「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」に基づき,いわゆる出会い系サイトに係る少年の犯罪被害の防止,少年の規範意識の向上等を図る
関係省庁による共同研究チームを設置し,警察,学校,児童相談所等と情報を共有することにより,諸対策や地域社会への情報還元に資する仕組み作りを検討する。
関係機関との連携により,捜査書類の簡素化等増加する少年事件捜査に効率的に対応するための方策について検討を進める。