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全訳 警察手眼
−付/川路利良略伝−
 
■元鹿児島南警察署長・元鹿児島県警察学校長 荒木 征逸 著
■平成27年1月 改訂第15版(昭和45年5月発行)
■税込定価 540 円(本体 500 円)
■B6判 / 165頁


● 概要
 近代警察の父、川路利良大警視の生涯とその教えを知る。今回の改訂にあたって、川路大警視の訓示部分にフリガナを付し、読みやすくしました。

● 序
 警察についての書物はずいぶん沢山あるが、永遠の生命のあるものはめったにない。ここにとりあげられている川路大警視の「警察手眼」は、こういう意味で他に比類のないもの、いわば警察の聖典といっても差支えないものである。
 ところがこの「警察手眼」は、何分にも明治初年のもので、社会全体が今日とはちがい、警察の建前もちがっていた上に、この本自体にむつかしい字が多く文章も固いので、今日では殆ど忘れられている形ちである。この度荒木征逸氏の多年のご努力によって詳細な注釈が加えられ、立派な現代文章で復活したことは、警察界にとってこの上ない仕合せである。
 「警察手眼」は川路大警視が公私の間、適意に述べられた訓戒や説示を集め、植松直久が整理編術したものであるか、条理整然たる著述ではないが、首尾一貫警察精神を具体的に書いたもので、今日でも読んで大径氏の気魄を感じさせるものがある。書名は権中警視丁野遠影による緒言によると、「手快眼明」の意であるという。これも警察の活動を示したものといえる。
 「警察手眼]が世に出てから九十五年、再びここに新しい姿で警察官に読まれるようになったことが、私は心からの喜びを感ずる。
   昭和45年3月20日
   高橋 雄豺

● はじめに
 私が、警察学校長を拝命して最初に考えたことは、これから一生を警察に捧げようとしている若い学生たちに、日本警察の長い伝統の中に流れているもの制度や組織は変っても変ることなく、先輩から後輩に引きつがれてきたもの、言い換えると「警察の魂]を知って貰わねばならないということであった。
 そのためには、まず郷土の先輩であり、近代警察の父でもある、川路大警視の生涯と、その教えを知ってもらわねばならないと考えた。
 しかし、現代の教育を受けた学生たちには、もはや、古典となった”警察手眼”は読むことも理解することも困難であった。磯矢隆吉氏による部分訳があるが、それすらも難しく感ぜられ、注釈の注釈が必要なありさまであった。
 そこで、私は、非才もかえりみず、警察論語といわれている川路大警視の遺訓「警察手眼]の全訳を試みることを決意した。仕事の合い間、合い間に書きつづったので、決して完全なものとは考えていない。しかし、何よりも私は、この生命に満ちた言葉が、歴史のちりの中に埋没してしまうことを恐れた。
 結局、不完全なままで諸賢の批判の前にさらさねばならないことになったが、私は、日本警察の魂の根幹となっていた遺訓の伝統の灯を消さないために、ささやかな努力を捧げたことで満足したい。
   平成45年3月
   荒木 征逸

● 目次

第1 川路利良略伝

第2 警察手眼

 

警察要旨

 

警察官ノ心得

 

警察官等級ノ別

 

部長心得

 

公則私則ノ別

 

署長心得

 

巡査心得

 

探索心得

付録 川路大警視時代の事跡


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